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ビットコイン・暗号資産とは?仕組みと、2026年に決まった税金の大きな変更まで

2026.06.26 ・ 執筆:フクリ 2026.07.30 更新
ビットコイン・暗号資産とは?仕組みと、2026年に決まった税金の大きな変更まで

「ビットコインが急騰」「暗号資産が暴落」——ニュースでよく見かけますが、そもそも暗号資産って何? と聞かれると説明しづらいですよね。

この記事では、暗号資産とは何かをやさしく整理したうえで、日本国内で実際にどう取引されているのかという公的統計と、2026年に決まった税金の大きな変更まで扱います。なお本記事は情報提供であり、購入を勧めるものではありません。

暗号資産とは何か

暗号資産とは、国や中央銀行が発行しない、インターネット上だけで存在するデジタルの資産です。代表がビットコイン。円やドルのような法定通貨と違い、発行元の国家がなく、価値は需要と供給で大きく動きます。

国に依存しない発行元の国家がない
暗号技術で管理改ざんが難しい
世界中で送れるネットで送受信
値動きが大きい価格変動が激しい
暗号資産のおおまかな特徴。価値が大きく動く点には特に注意が必要です。

仕組み=ブロックチェーン

暗号資産を支える技術が ブロックチェーン。取引の記録を、世界中のたくさんのコンピューターでみんなで共有して管理する分散型の台帳です。一カ所の管理者に頼らず、多数で記録を持ち合うため、あとから改ざんするのが非常に難しいのが特長です。

💡 たとえ話:ふつうの銀行は、通帳の記録を銀行だけが持っています。ブロックチェーンは、同じ帳簿のコピーを世界中の参加者が持ち合い、新しい取引があるたびに全員で照合する仕組みです。1人が自分の帳簿を書き換えても、他の全員と食い違うので通りません。

日本での取引の実態——約半分がレバレッジ取引

ここが、初心者にいちばん知っておいてほしいところです。

日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が公表している統計を見ると、国内の暗号資産取引は、単純に「買って持つ」だけではありません

国内の暗号資産取引高(2026年5月・JVCEA) 7,088億円 6,842億円 現物取引 (買って持つ) 証拠金取引 (レバレッジをかける) 出典:日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)会員統計情報・2026年5月次
図:2026年5月の国内取引高。現物取引と証拠金取引がほぼ同じ規模です。証拠金取引は自己資金より大きな金額を動かす取引で、損失も同じ倍率で拡大します。

証拠金取引とは、預けたお金を担保に、その何倍もの金額を動かす取引です。株でいう信用取引レバレッジ型商品に近い仕組みで、利益も損失も同じ倍率で膨らみます

もともと値動きが大きい資産に、さらに倍率をかける。日本の暗号資産市場では、その取引が金額ベースで約半分を占めています。「暗号資産は値動きが激しい」という話をよく聞きますが、実際に起きている損益の振れ幅は、この構造を知らないと理解できません。

なお、暗号資産の取扱いを開始している第一種会員(取引業者)は32社です(JVCEA・2026年7月3日現在)。

メリットと、見逃せない注意点

内容
メリット24時間世界中に送れる/少額から買える/新しい技術への入り口
⚠️ 注意点価格変動が極端(1日で大きく上下することも)/元本保証なし/取引所のハッキング・詐欺のリスク/証拠金取引では損失が自己資金を超えることもある

特に注意したいのが詐欺です。警察庁の統計では、SNS型投資詐欺の被害額は令和6年で871.1億円に達し、特殊詐欺全体を上回りました。暗号資産は「よく分からないが儲かるらしい」という印象を持たれやすく、詐欺の口実に使われやすい分野でもあります。見分け方は投資詐欺の見分け方にまとめました。

「必ず儲かる」という話は疑ってかかるのが安全です(リスクとリターン)。

2026年に決まった税金の大きな変更

暗号資産の税金は、これまで株式とはまったく別扱いでした。ここが2026年に大きく動きました。

現在のルール:暗号資産で得た利益は原則として雑所得で、給与などと合算して課税されます(総合課税)。所得が多いほど税率が上がり、住民税と合わせると最大で約55%。株式の約20%と比べて重い扱いでした。

決まった変更:令和7年12月26日に閣議決定された令和8年度税制改正の大綱で、暗号資産の課税見直しが盛り込まれました。

大綱では、あわせて次の点も定められています。

  • 損失の3年間繰越控除。ある年の損失を、翌年以降3年間の暗号資産の譲渡所得と相殺できます。株式と同じ考え方です。
  • 暗号資産デリバティブ取引も分離課税の対象。
  • 取引業者は、取引した居住者の情報を翌年1月31日までに税務署へ報告する義務を負います。

⚠️ いつから使えるかに注意してください。 この分離課税は、暗号資産を資金決済法から金融商品取引法へ位置づけ直す法改正の施行に連動します。つまりいますぐ20%になるわけではありません。適用は2028年1月1日以後の譲渡からとする見込みが報じられていますが、開始時期は法改正の施行時期しだいです。いま利益が出ている方は、当面は従来どおり雑所得として申告する必要があります。

税金の基本は投資の税金にまとめています。

フクリの見方:買うかどうかより、「どう買うか」を先に決める

編集部の立場を書きます。暗号資産を持つかどうかより先に、決めておくべきことがあります。それは「証拠金取引を使うかどうか」です。

理由は、この記事で見た統計にあります。国内の取引の約半分が証拠金取引でした。つまり多くの人が、値動きの大きい資産に、さらに倍率をかけて向き合っています。暗号資産で大きな損失が出た話の多くは、資産そのものより、この倍率のほうに原因があります。

もともと1日で大きく動く資産です。そこにレバレッジを乗せると、判断する時間がなくなります。値動きに耐えられるかどうかではなく、考える時間が残るかどうかで選ぶべきだと考えています。

そのうえで、付き合い方は3つです。

  1. 余裕資金で・少額から。生活に必要なお金は入れない。
  2. 資産全体の一部にとどめる。値動きが大きいぶん、分散投資の発想でショックをやわらげる。
  3. 値動きより仕組みを理解するインフレと投資や、守りの資産であると比べると、立ち位置が見えてきます。

この見方が外れるとしたら、税制が分離課税に移り、暗号資産が金融商品取引法の下に置かれた後です。制度が株式に近づけば、扱いも情報開示も整い、いまより「普通の金融商品」に近い判断ができるようになる可能性があります。ただしそれは制度の話であって、値動きの大きさが小さくなるわけではありません

まとめ(3行)

  • 暗号資産は国が発行しないデジタル資産で、ブロックチェーンという分散型の台帳で管理される。
  • 国内取引は現物7,088億円に対し証拠金取引6,842億円(2026年5月・JVCEA)と、約半分がレバレッジ取引。損失が膨らむ原因の多くはここにある。
  • 税金は最大約55%の雑所得から、一律20%の申告分離課税へ変更が決定(令和8年度税制改正の大綱)。ただし適用は法改正の施行に連動するため、いますぐではない

情報源

  • 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定):mof.go.jp(特定暗号資産の譲渡所得等に対する20%=所得税15%・住民税5%の申告分離課税、3年間の繰越控除、デリバティブ取引の分離課税、取引業者の翌年1月31日までの報告義務)
  • 金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」:fsa.go.jp
  • 日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)「会員統計情報」:jvcea.or.jp(2026年5月次の現物取引高7,088億3,800万円・証拠金取引高6,841億5,700万円、暗号資産の取扱いを開始している第一種会員32社=2026年7月3日現在)
  • 警察庁「令和6年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)」:npa.go.jp
  • 金融庁:暗号資産(仮想通貨)に関する情報
  • 国税庁:暗号資産に関する税務上の取扱い
  • 日本銀行:暗号資産とは何ですか?
免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の投資勧誘や投資助言を行うものではありません。投資にともなう最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。記載内容の正確性には努めていますが、その完全性・将来の結果を保証するものではありません。

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