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グロース株とバリュー株の違いは?初心者向けにやさしく解説

2026.06.23 ・ 執筆:フクリ 2026.08.04 更新
グロース株とバリュー株の違いは?初心者向けにやさしく解説

「いまはグロースよりバリューだ」――投資の世界では、こんな言い回しをよく耳にします。グロース株とバリュー株。なんとなく難しそうですが、考え方はとてもシンプルです。この記事では、2つの違いと、過去10年で実際どちらが勝ったのかを、データとともにやさしく解説します。

グロース株とバリュー株とは

株は大きく分けると、2つのタイプで語られることがあります。

  • グロース株(成長株):売上や利益がこれから大きく伸びると期待される会社。期待が高いぶん、株価も先行して高くなりがち。
  • バリュー株(割安株):会社の実力(利益や資産)に対して、株価が安く放置されている会社。地味でも堅実なタイプが多い。

💡 たとえ話。グロース株は「これから売れる新人アーティスト」、バリュー株は「実力は十分なのにまだ評価が追いついていないベテラン」。どちらにも、それぞれの魅力とリスクがあります。

どうやって見分けるのか

ざっくりした目安になるのが、株価の“割高・割安”を測る物差しPER・PBRです。

グロース株バリュー株
PER(利益に対する株価)高め低め
PBR(資産に対する株価)高め低め
配当少ない・なしも多い配当が手厚いことが多い
業種の例IT・ハイテク・バイオ銀行・商社・素材・エネルギー

ただし「PERが高い=買ってはいけない」ではありません。成長が続けば、高いPERが正当化されることもあります。逆に割安なバリュー株が、安いまま放置され続けることも(“万年割安”)。PBR1倍割れが長年問題になってきたのは、まさにこのためです。

値動きのクセと相場の関係

2つのタイプは、相場の局面で“主役”が入れかわると言われます。

  • 金利が低い・好景気の期待:将来の成長が評価されやすく、グロースが優勢になりやすい。
  • 金利が高い・先行き不安:堅実さが好まれ、バリューが見直されやすい。

金利が株価に与える影響は金利と投資でも解説しています。話題のAI関連株は、典型的なグロース株の一例です。

では、本当に「入れかわって」いるのでしょうか。数えてみました。

10年で、どちらが勝ったのか

S&P500をグロースとバリューに分けた2つの指数(連動ETF)で、年ごとにどちらが勝ったかを集計しました。

結果はグロース8勝・バリュー2勝。10年の累計ではグロースがプラス354.5%、バリューがプラス145.5%でした

ただし、負けた年の中身が大切です。

グロースバリュー
2020年+31.8%-1.6%
2021年+31.1%+22.3%
2022年-30.1%-7.4%
2023年+28.4%+19.9%
2024年+35.2%+9.8%

注目は2022年です。 米国の金利が急上昇したこの年、グロースは-30.1%と大きく下げ、バリューは-7.4%にとどまりました。「金利が上がるとバリューが強い」という説明が、実際のデータで確認できます。

つまり、「主役の入れかわり」は起きています。ただし頻繁ではなく、金利が大きく動いた年に集中している、というのが実態です。

どっちを選べばいい?

結論から言うと、初心者が「どちらか一方に賭ける」必要はありません。

  • どちらが優勢かは、後になってみないと分からないことが多い。
  • 一方に集中すると、その流行が去ったときのダメージが大きい(2022年のグロース-30.1%がその例)。

💡 だからこそ、両方をふくむ形で広く分散しておくのが安心です。世界全体に投資するインデックス投資なら、グロースもバリューも自然に含まれます。

フクリの見方:勝ってきたのはグロース。でも、それを理由に選ぶべきではない

編集部の立場を書きます。過去10年はグロースが8勝2敗と明確に優勢でした。それでも、「だからグロースを買う」という結論にはしません。

理由は、この10年が「金利が異常に低い時代」だったからです。グロース株の価値は「遠い将来の利益」に支えられています。金利が低いほど、将来の利益は現在価値で高く評価される——だから低金利はグロースの追い風でした。

そして実際、金利が急上昇した2022年にはマイナス30.1%まで下落し、バリューの4倍下げています。強さの理由が金利にあるなら、金利が変われば結果も変わります。

具体的には、こう考えています。

  • 「この10年グロースが勝った」は事実。しかし将来の保証ではない。 むしろ「なぜ勝ったか」を理解しないまま追随するのが危険です。
  • どちらかに賭けるなら、金利の見通しに賭けることになる。 それは初心者が当てにいく勝負ではありません。
  • 全世界株やS&P500のインデックスなら、両方が自動的に含まれます。 主役が入れかわっても、乗り換える必要がありません。

ラベルに振り回されないこと。「グロース」「バリュー」は市場を語るための便利な言葉ですが、投資判断のラベルとして使うと、流行を追いかける形になりやすいと考えています。

この見方が当てはまらない場合も書いておきます。 個別株を自分で選ぶ人にとっては、この分類は有用です。どちらのタイプかで、見るべき指標(PERか配当利回りか)も、売りどきの考え方も変わります。分類そのものが無意味なのではなく、「どちらが勝つか」に賭けるのが難しい、ということです。

まとめ(3行)

  • グロース株は「成長期待の株」、バリュー株は「割安に放置された株」。PER・PBRが見分けの目安。
  • 過去10年はグロース8勝2敗・累計+354.5%(バリューは+145.5%)。ただし金利が急騰した2022年はマイナス30.1%と大敗
  • 勝ってきたのはグロース。でも理由が「低金利」なら、金利が変われば結果も変わる。両方含む分散が無難。

ラベルの意味が分かると、相場ニュースがぐっと読みやすくなります。いっしょに学んでいきましょう。

情報源・参考

  • S&P500グロース(IVW)・バリュー(IVE)連動ETFの月次終値(2016年9月〜2026年8月)をFukuri編集部が集計・試算
  • 金融庁「投資の基本」:fsa.go.jp
  • 日本取引所グループ(JPX):jpx.co.jp
  • 日本証券業協会「投資の時間」:jsda.or.jp
免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の投資勧誘や投資助言を行うものではありません。投資にともなう最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。記載内容の正確性には努めていますが、その完全性・将来の結果を保証するものではありません。

フクリ
フクリ Fukuri編集部のナビゲーターです。海外の投資・経済ニュースを、一次情報にあたって日本の読者向けにまとめています。記事の企画・編集・公開の責任は、運営責任者が負っています。
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