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「ドルコスト平均法」を世界一やさしく解説──毎月コツコツが、なぜ強いの?

2026.06.22 ・ 執筆:フクリ 2026.08.04 更新
「ドルコスト平均法」を世界一やさしく解説──毎月コツコツが、なぜ強いの?

「投資を始めたいけど、いつ買えばいいの?」「買ったとたんに下がったら怖い…」。そんな悩みをやわらげてくれるのが、ドルコスト平均法です。この記事では、毎月コツコツ買う方法がなぜ強いのかを、実際の日経平均のデータでも確かめながら、やさしく解説します。

ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法とは、毎月、決まった金額で同じものを買い続ける方法です。たとえば「毎月1万円分の投資信託を買う」と決めて、淡々と続けます。

ポイントは「口数」ではなく、金額を一定にすることです。すると——

  • 価格が高い月は、自然と少なくしか買えない
  • 価格が安い月は、自然と多く買える

この結果、平均の購入単価がならされていきます。

💡 たとえ話:同じ1万円で、りんごが高い日は2個、安い日は5個買えますよね。これを続けると、買えたりんごの「平均の値段」は、ほどよい真ん中あたりに落ち着きます。高い日にまとめ買いして失敗、を避けられるわけです。

数字で見てみよう(かんたんな例)

ある投資信託の価格が、4か月で 1万 → 5千 → 5千 → 1万 と動いたとします。毎月1万円ずつ買うと…

4か月で合計4万円を投じ、6.0口を取得。1口あたりの平均は約6,667円になりました。価格の単純平均(7,500円)よりも安く買えています。これが「安い時に多く買える」効果です。

でも、これは作った例。本当にそうなるのか、実際のデータで確かめてみます。

実際の日経平均で試すと

日経平均に連動する投資信託を、2021年8月から2026年7月まで、毎月1万円ずつ積み立てた場合を計算してみました(毎月末の終値で購入・60回・投資総額60万円)。

結果はこうでした。

  • 平均取得単価は34,829円。同じ期間の単純平均(37,277円)より6.6%安く買えていました。
  • いちばん安かったのは2022年9月(25,937円)。ここで自動的に多くの口数を買えていたのが効いています。
  • 60万円の投資は、2026年7月末時点で約110.9万円(+84.8%)に増えていました

作った例だけでなく、実際の相場でも「平均単価がならされる」効果は確認できます。 相場が下がった月に、こわがらずに買い続けられたことが、結果的に取得単価を下げました。

⚠️ これは過去の実績で、日経平均がこの5年で大きく上がったという前提の話です。将来も同じになる保証はありません。下げ続ける資産では、積立でも損は出ます(→リスクとリターン)。

一括投資と、どっちがいい?

正直にお伝えします。この5年に限れば、最初に一括で買ったほうが結果は上でした。

同じ60万円を2021年8月にまとめて投じていたら、2026年7月末で約137.5万円(+129%)になっていました。毎月積立の+84.8%を上回ります。理由は単純で、右肩上がりの相場では、早く多く買っておいたほうが有利だからです。

では一括が正解かというと、そう単純でもありません。「これから上がる」と分かっていれば一括が正解ですが、それは誰にも分かりません。 もし高値の直前にまとめて買ってしまえば、しばらく含み損を抱えます。積立は、その高値づかみのリスクを時間で薄める方法です。詳しくは一括か積立かの記事で掘り下げています。

3つの「いいところ」

「いつ買うのがベストか」を当てにいくのは、プロでも至難の業。ドルコスト平均法なら、タイミングを悩まず、機械的に続けられるのが最大の魅力です。新NISAの積立設定とも相性抜群です。

注意点もフェアに

万能ではありません。

  • ずっと右肩上がりの相場なら、一括のほうが結果的に有利になることがあります(上で見たとおり。ただし事前には分かりません)。
  • 投資である以上、元本は保証されません。下げ続ける資産では、積立でも損は出ます。
  • だからこそ、長期で成長が期待できる対象全世界株やS&P500のインデックスなど)に、余裕資金でコツコツが基本です。

フクリの見方:勝ち負けより「続けられるか」で選ぶ

編集部の立場を書きます。一括と積立のどちらが「勝つか」で選ぶより、自分が「続けられるか」で選ぶほうが、現実的だと考えています。

理由は、勝ち負けが後になって決まるからです。上の日経平均の例では一括が上回りましたが、それは上がったあとに振り返って言えること。もし2021年8月にまとめて買った直後に暴落していたら、含み損に耐えられず途中で売っていたかもしれません。積立投資でいちばん怖いのは、成績そのものより、途中でやめてしまうことです。

具体的には、こう考えます。

  • まとまった資金があり、下落しても淡々と持ち続けられる自信がある人は、一括でもよい。ただし「下がっても売らない」が絶対条件。
  • 毎月の給料から少しずつ回す人、下落が不安な人は、積立が向いています。買うタイミングを悩まず、暴落のときも「安く買えている」と思えるからです。

結論:積立の本当の価値は、リターンの最大化ではなく、「やめない自分をつくる」ことにあります。 タイミングを気にせず自動で続く仕組みは、感情に振り回されがちな投資で、いちばん頼れる味方です。

まとめ(3行)

  • ドルコスト平均法は「毎月一定金額」で買う方法。高い時は少なく・安い時は多く買え、平均単価がならされる。
  • 日経平均の実データでも、5年の積立で平均取得単価は単純平均より6.6%安くなった。
  • ただし上昇相場では一括が有利なことも。勝ち負けより続けられるかどうかで選ぶのが現実的。

「続けられるしくみ」を作ることが、長期投資では何より強い。次回も、いっしょにやさしく読み解いていきましょう。

情報源・参考

  • 日経平均株価の月末終値(2021年8月〜2026年7月)をFukuri編集部が集計・試算
  • 金融庁「つみたて投資・長期分散投資の効果」:fsa.go.jp/policy/nisa2/
  • 金融庁「投資の基本」:fsa.go.jp
免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の投資勧誘や投資助言を行うものではありません。投資にともなう最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。記載内容の正確性には努めていますが、その完全性・将来の結果を保証するものではありません。

フクリ
フクリ Fukuri編集部のナビゲーターです。海外の投資・経済ニュースを、一次情報にあたって日本の読者向けにまとめています。記事の企画・編集・公開の責任は、運営責任者が負っています。
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