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日銀の利上げで地銀株は上がるのか 過去22回の会合と、10月30日に見る反対票

2026.10.08 2026.10.30 更新
日銀の利上げで地銀株は上がるのか 過去22回の会合と、10月30日に見る反対票

📌 この記事は公開情報(日本銀行の会合日程、各会合の票決の報道、財務省の国債金利情報、市場データ)にもとづく情報提供・解説であり、特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。数値は特記なき限り2026年10月7日時点のものです。

🔄 2026年10月30日に更新しました。 日銀は政策金利を1.25%に据え置き、利上げを主張する反対票は1票(高田委員が1.5%への引き上げを提案)でした。記事の本命どおりの形です。その日の地方銀行59行の株価は、TOPIX連動ETFとの差の真ん中が−0.24ポイントで、予想どおりほぼ横ばいでした。上げた銀行は23行、下げた銀行は36行です。2年国債の利回りは10月30日に1.875%で、前の日の1.901%から下がりました(11月3日に追記)。

日銀が利上げをすれば、地方銀行の株は上がるのでしょうか。

この記事の予想は、10月30日の会合の日、地銀株はほぼ横ばい、というものです。地銀株が大きく上げてきたのは、利上げが決まった日ではなく、「次の利上げが近い」と分かった日でした。

利上げが決まった日でも、地銀株はほとんど動かなかった

2024年からの日銀の会合を全部並べると、利上げが決まった日も、据え置きの日も、地銀株の動きはほとんど同じでした。

日銀(日本銀行)は年8回の会合で、政策金利を上げるか、そのままにするか(据え置き)を決めます。結果は会合の2日目の昼ごろに出ます。

銀行は、お金を貸すときの金利と、預かるときの金利の差(利ざや)で稼ぎます。金利が上がると得をしやすい商売なので、利上げの日は銀行の株が上がりそうに見えます。ところが前例では、そうなっていません。

下の図は、会合の日ごとに、地方銀行59行の株が日本の株全体と比べてどれだけ動いたかを、1回ずつ棒にしたものです。

利上げは、会合の前に報じられることがあります。2026年9月の利上げもそうでした。決まる前に株価に入っていれば、決まった日にはもう動きません。

大きく上げたのは、利上げ派の反対票が出た日

地銀株が大きく上げたのは、据え置きでも、「利上げすべきだ」と反対票を入れる委員が2人以上いた日でした。前例は3回あり、3回とも上げています。

日銀の会合は、9人の委員の多数決で決まります。据え置きに反対して利上げを主張する委員がいると、市場は「次こそ利上げが近い」と受け取ります。

いちばん大きく上げたのは2026年4月28日です。この日は3人の委員が利上げを主張して反対し、日銀は物価の見通しも大きく引き上げました。

逆に、反対票がなく、日銀が景気や物価の見通しを弱めに書いた日は、地銀株が下げやすくなっていました。いちばん下げた2025年5月1日がその例です。

同じことは国債の利回りでも見えます。この先の金利の見込みを映す2年国債の利回りが会合の日に大きく上がると、地銀株も上げ、大きく下がると、地銀株も下げていました。

関連企業と日本の接点

反応が大きいのは、栃木銀行や筑波銀行のような中小の地銀でした。時価総額の大きい地銀は、平均並みです。

下の表の「手がかりへの反応」は、次の利上げの手がかりが強く出た会合の日(反対票が2票以上出た日や、2年国債の利回りが大きく上がった日)の、平均の動きです。

会社(市場:コード)手がかりへの反応株価(10月7日)
栃木銀行(東証プライム:8550)+5.6ポイント1,181円
筑波銀行(東証プライム:8338)+5.2ポイント832円
福井銀行(東証プライム:8362)+4.0ポイント8,410円
ほくほくフィナンシャルグループ(東証プライム:8377)+3.9ポイント871円
名古屋銀行(東証プライム:8522)+3.7ポイント7,080円
横浜フィナンシャルグループ(東証プライム:7186)+2.7ポイント1,882円
千葉銀行(東証プライム:8331)+2.9ポイント2,798円
しずおかフィナンシャルグループ(東証プライム:5831)+2.3ポイント3,540円
めぶきフィナンシャルグループ(東証プライム:7167)+3.0ポイント1,692円
ふくおかフィナンシャルグループ(東証プライム:8354)+2.6ポイント7,756円

上の5行は反応が大きかった銀行、下の5行は時価総額の大きい銀行(株探・10月8日時点)。59行の真ん中は+2.9ポイント。

1年で見ると、どの銀行も日本の株全体よりずっと大きく上がっています。株価の差を、日銀の会合だけで説明することはできません。

予想:10月30日の地銀株はほぼ横ばい

10月30日は、据え置きで、利上げを主張する反対票が1票、という形が本命です。前例どおりなら、地銀株はほぼ横ばいです。

予想の理由は3つです。

  • 据え置きが本命:金利の取引から逆算した10月の利上げの確率は、約3割でした(第一生命経済研究所・9月28日時点)。
  • 反対票は1票が本命:利上げの直後の会合は、これまで2回とも反対票が1票でした。9月に利上げしたばかりの10月も、同じ形になると見ています。
  • 反対1票の日は、前例でほぼ横ばい:上げた日と下げた日が同じ数でした。

12月の会合では、利上げを予想する声があります(第一生命経済研究所)。前例では、利上げが決まった日より、利上げが近いと分かっていく途中の日に地銀株が動いていました。年内に地銀株が動くなら、12月の会合の当日より、その前だと見ています。

11月〜12月中旬12月の利上げが近いと分かっていく時期
12月18日(金)昼ごろ次の会合の結果

で、儲かるのか

この記事の答え

10月30日の地銀株は、ほぼ横ばいの見込みです

株価を動かすのは、利上げするかどうかより、利上げを主張する反対票の数です。結果の見出しより、票決を見ます。

いちばんありそう

据え置きで、反対票が1票なら

→地銀株はほぼ横ばい
こうなれば上がる

反対票が2票以上なら

↑地銀株は上がる
こうなれば下がる

反対票がゼロなら

↓地銀株は下がりやすい

情報源

  • 日本銀行:金融政策決定会合の開催予定(2026年の日程。10月29日・30日、12月17日・18日)。2024〜2025年の会合日と利上げの日は日本銀行の公表による
  • 各会合の票決(利上げを主張する反対票):報道(時事通信・ブルームバーグ・共同通信など)による。2024年12月19日=田村委員、2025年9月19日・10月30日=高田委員・田村委員、2026年1月23日・3月19日・7月31日=高田委員、2026年4月28日=中川委員・高田委員・田村委員
  • 国債の利回り:財務省「国債金利情報」(2年、各日の終わりの値)。会合の日に利回りが0.03ポイント以上動いた5回は、5回とも地銀株が同じ向きに動いた
  • 10月の利上げの確率(31%)と12月の利上げの予想:第一生命経済研究所 藤代宏一「日銀の10月利上げは原油価格が決める」(2026年9月28日)
  • 数え方:2024年1月〜2026年9月の会合22回(利上げ6回・据え置き16回)。地方銀行59行=東証プライムの銀行業から、三菱UFJ・三井住友・みずほ・三井住友トラスト・りそな・SBI新生・あおぞら・楽天銀行・ゆうちょ銀行・セブン銀行を除いた銀行。各行の株価の騰落率から、TOPIX連動ETFの騰落率を引いた差(ポイント)を、59行の真ん中の値で比べた
  • 株価:Yahoo Financeの日次終値(配当を含まない)。時価総額は株探(10月8日時点)
免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の投資勧誘や投資助言を行うものではありません。投資にともなう最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。記載内容の正確性には努めていますが、その完全性・将来の結果を保証するものではありません。

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フクリ Fukuri編集部のナビゲーターです。海外の投資・経済ニュースを、一次情報にあたって日本の読者向けにまとめています。記事の企画・編集・公開の責任は、運営責任者が負っています。
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